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2010年9月30日木曜日

十日市食堂の夜

9月になって一度もブログ更新していないことにはっと気づいた。
読んでいる人もいないだろうからと自分に言い訳したりしているが、ブログページに右側の更新カレンダーで9月の表示が飛んでしまうのがちょっと惜しい気がして、宿題忘れした中学生のようにあわててこれを書いている始末。
9月18日・19日にB−1グランプリin厚木が開催され、八戸せんべい汁研究所メンバーの一人として参加した。
優勝本命という予想だったが八戸せんべい汁は惜しくも第3位。
閉会式会場でその発表の瞬間は、「あ〜ここで名前がコールされるのか」と落胆したのが正直なところだった。
けれど少し時間をおくと、3年連続の第2位でシルバーグランプリ、第5回となる今年は第3位のブロンズ受賞というのは、やはり八戸せんべい汁には底力があるのだと思えるようになった。
今回も全国にむけて「八戸せんべい汁」をさらに強くアピールできたのではないか。
しかも同じ青森県内で「黒石つゆ焼そば」が第7位、「十和田バラ焼き」が第8位と、参加46団体中10位以内に3団体が入賞するというのは大健闘だ。
コラムニストで日本経済新聞特別編集委員の野瀬泰申さんが、ブログで「開催場所、時期が違っても常に上位に食い込む〈八戸せんべい汁研究所〉こそ、最強の団体と言えるかもしれない」と書いて下さっている。
入場者43万5千人とされる今回のB−1グランプリ厚木大会で八戸せんべい汁研究所は二日間で合わせて1万1千食をひたすら作った。
八戸から20数名が厚木入りし、首都圏の八戸出身者も20数名手伝いに来てくれたことはとてもうれしかった。
肝心のせんべい汁なのにせんべいが入っていなかったなどのクレームもあったりしたが、「私も八戸なの」とか「せんべい汁、応援しているからね」とか温かい言葉も多かった。
各地で出展する八戸せんべい汁研究所の活動でいつも思うことだが、各地で受ける八戸せんべい汁の人気の高まりと、地元の反応の温度差だ。
八戸せんべい汁研究所がどうのこうのという話ではない。
経済的にも、観光PRの面からもせっかくの商機を逃しているのではないかという気がするのだ。
トリオ★ザ★ポンチョスの『この街と』がB−1グランプリ公式テーマ曲に選ばれて、紅白出場も夢じゃないようにも思うし。
トリオ★ザ★ポンチョスのことで言えば、B−1グランプリでのその活躍、役割はとても大きい。
そのことの認識は、実際にB−1グランプリの現場にいた者しか分からないだろうことが歯がゆい気がする。
例えば前夜祭。B−1グランプリのテーマ曲を歌うと、続々と幟旗をもって各団体がステージに上がってくる。そして最後はみんなが「八戸せんべい」の曲をリクエストして合唱し踊るのだ。
その各地の出展者が一体感をもたせるトリオ★ザ★ポンチョスの力はすごいのだ。
その熱気とか感動がなかなかこの地元八戸に伝えられない。
この夏、はっちラボで写真展を企画したり、ホコ天で「八戸のうわさ」を仕掛けたアーティストの山本耕一郎さんも突然現れた。
結局、B−1グランプリ期間中ずっと手伝ってくれていた(大うちわを仰いでいる山本さん)。
タレントの十日市秀悦さんも二日目にブースに来てくれて、アイスを差し入れてくれた。
「ここで”せT”(八戸せんべい汁研究所スタッフのオリジナルTシャツ)を着ていないと逆に恥ずかしいなさ」とショシそうだった。

十日市さんと言えば、9月10日、11日に行われたはっちプレイベント「酔っ払いに愛を2010〜横丁オンリーユー・シアター」でのトークライブ「十日市食堂の出前箱」が忘れられない。
十日市さんは二日間、各30分全8回のライブ全てをテーマを変え想い出に残る長横町をトークで再現してくれた。
長横町で生まれ育った十日市さんのこの公演にかける意気込みが伝わるような素晴らしいライブだった。
記録スタッフとして参加し全8回のうち7回を観ることができたのだが、特に最終回は大盛り上がりを見せた。
その何回目かに酔っ払いのフリをした小林眞市長が、少し遅れて入場し拍手が起こった。
「酔っ払いに愛を」というテーマに沿って、市長の演技は本物のようにうまかった。
十日市食堂のトッチャは、イサバのカッチャと並ぶローカルなキャラクターになると思うのだがどうだろう。
ぜひまた再演を望みたい。

そんなこんなで9月も過ぎるのだけれど、9月はいろいろな意味でターニングポイントの月だ。
ふるさと雇用再生事業の八戸朝市・銭湯・横丁調査もちょうど期間の半ばだし、八戸リージョナルマガジン『ユキパル』第2号も明日10月1日に発行の予定。その配本作業あり、また12月に開催予定の「北のコナモン博覧会2010」の取材も始まっている。
新青森駅開業で東北新幹線全線開通に向けてまた様々なイベントもあるようだし、ちょっこし気を引き締めて、少しはまめにブログ更新しなきゃな(そう言えばついこないだ、ブロガーとして結構有名な「なかちっぱ」嬢に、「ツイッターにもっとつぶやいてよ!」と叱咤された)。
何でか、「十日市食堂の夜」というタイトルが思い浮かんだのでそのまま使うことにした。

2009年9月23日水曜日

■B-1グランプリin横手、シルバーウィークの銀。













秋田県横手市で行われていた第4回B級ご当地グルメの祭典「B—1グランプリin横手」(9月19日・20日)で「八戸せんべい汁」は参加26団体中、3大会連続の2位となるシルバーグランプリを獲得した。
5日間の連休シルバーウィークに重なった今回は、本大会の翌21日に全10団体が出展しエキシビジョンが行われ、その終了後、大鍋ま汁"ガーZをトラックに積み込み八戸に戻る。

八戸に着いてから地元紙を開いてみると「せんべい汁またまた準V/B−1グランプリ」の見出し。

汁"研スタッフで現場を見てきた人間としては、「またまた」という表現はいかがなものかと鼻白む。

授章式では「実質的にはせんべい汁がグラ
ンプリですよね!」と祝ってくれる横手スタッフもいたのだ(お世辞でも)。
横手市かまくら館ホールで行われた閉会式の結果発表では、口には出さぬものの内心では3位以内の入賞すら危ぶんでいた。

前日の中間結果では、「横手やきそば」「津山ホルモンうどん」に次ぐ3位だった。

二日目はさらに「あいがけ神代カレー」の追い上げに勢いがあり、割り箸による投票所では箸が盛り上がって「すその水ギョーザ」の投票箱が動かせない—そんな情報が入ったりしていた。

今回はダメかなという思いがふくらんだ。
手をこまねいていたわけではない。
第1日目の結果を受けて上位に逆転進出するべく、深夜にわたる作戦会議(ただの飲み会とも言えるが)を行った。

来場者に「八戸せんべい汁」が目立つように幟を持って、中心市街地会場(横手地域局前)、秋田ふるさと村の2会場内を巡回する
こと。
ブースでは、行列のお客さんを待たせぬように、せんべ
い汁マエストロ・在家さんと森チーフが次々と鍋を仕込み、間を空けないようにすること。
二日目は初日をさらに上回って人出が早く、オープン10時だというのに朝8時には当日券受付に列が出来ている。

トリオ★ザ★ポンチョスのみか
ゃんを筆頭に幟をもってPR隊が出動する。
「せんべい汁アカデミー」と称して、紙芝
居を八戸工大二高美術コースの生徒たちに作ってもらいせんべい汁の歴史を紹介し、せんべいを三等分に割るベンツ割り体験をしてもらう。


■一体感を盛り上げたトリオ★ザ★ポンチョス
トリオ★ザ★ポンチョス(以下トリポン)の活躍は目覚ましく、B−1グランプリではなくてはならない存在だ。
9月18日の前夜祭では、『B−1グランプリ』
『好きだDear! 八戸せんべい汁』のテーマ曲で盛り上げ、オリジナル曲『この街と』では、「胸を張って言うよ いいトコも悪いトコも 全部全部 横手が大好き〜」と歌って関係者の感涙を誘った。

自然発生的に参加各団体が次々に登壇し、トリポンのバックで幟を振る。
まるで『We are the B-1』だ。
参加者に一体感が生まれた瞬間だった。
トリポンがステージに立てば、出店者がかけつけて幟を振ることが、この大会を通じて恒例となった。
その中でもみかちゃんは、ステージパフォ
ーマンスが終われば、せんべい汁アカデミーの演じ手となり、マイクを握って行列の呼び込みとなり、その合間にテレビ、ラジオのレポーター取材と休む間もない。
踊りの振り付けがある『好きだDear! 八戸せんべい汁』テーマソングでは、ステージ毎に踊る人が増えていく。
「ここで踊った人は、八戸せんべい汁に投票して下さい!」とトリポンうっちゃんが言う。

「いや、ウソです(笑)。各ブースで一所懸命おいしい料理を出していますから、皆さん、本当においしいと思った所に箸を投票して下さい。…迷った人は、せんべい汁に入れて下さい!(笑)」

その甲斐あって午後3時すぎに完売となり、あとは集計結果を待つばかりとなった。


授賞式のステージ上に「八戸せんべい汁」を含む「横手やきそば」「津山ホルモンうどん」の三者が上位に残された時、少なくとも3位以内入賞を果たした安堵感があった。
そして、「ブロン
ズグランプリは津山…」とコールされ3年連続の第2位が決定した時、会場の一番奥に待機したせんべい汁チームは歓喜しステージに向かった。
「このシルバーの色は僕たちにはゴールドです!」
木村聡事務局長は目に涙をにじませつつ、上ずった声で発したコメントはややベタな感じがしたけれど、それだけ率直な感慨がきっと胸につまったからなのだ。










■B-1厚木も、きっとすごくなる。
今大会は、八戸1万8千人、富士宮25万人、久留米20万3千人を超えて最高の来場者数を記録した。
来場者予想は、目標15万
としていたから、閉会式の大会発表において両日で計26万7千人(主催者発表)とアナウンスされると「おーっ」と場内がどよめいた。
スケールの大きさが成果の全てではないし、無論、高速道路のETC休日特別割引の効果は大きかっただろうが、この東北の地に全国各地から人が集まったということに一つの達成感がある。

地元のアルバイト学生は「だいたい横手で渋滞というのがありえないっすっよ」と言っていた。

このB−1グランプリは、単に食のイベントではなく、街おこしという目的がある。
富士宮でも、久留米でもB−1グランプリ会場の賑わいから一歩離れるとシャッター街が目立ち、地方都市の疲弊は痛々しい現実を見せつけられる。
だからこそ、久留米では「街にこんなに人が集まるなんて久しぶりだ」と嬉しそうに話してくれる屋台におばさんがいたし、前回グランプリを獲得した「厚木シロコロ・ホルモン」の中村代表も「B−1グランプリで優勝した後、厚木はすごいことになっています。確実に街は元気になっています」と言い、久留米の主催者の一人である松田氏も「久留米の町も出店が増えたり変わってきています」と報告したのだった。

イベント一つで全てが劇的に変わるほど現実は甘くはないだろうが、B−1グランプリを開催する前と後の変化は確かなことのように思う。

そもそも地元の運営スタッフの顔にも、疲れの奥に晴れがましい輝きが見える。
例えるのも何だが、アメリカの田舎町のウッドストックが野外ロックフェスティバルの聖地としてシンボライズされるように、横手もまたB−1グランプリの街として記憶されると思う。

閉会式では主催者が各出店団体へ幟一本を置いていってほしいとその提供を要請した。
今後、横手市でB−1グランプリの記念として展示するという。














次回の第5回は来年の同時期、9月18日(土)19日(日)神奈川県厚木市での開催決定がされている。

都市圏に近いこともあり、来場者は今回の倍近くにもなるだろうという
人気が高ずるにつれイベントが巨大化していくのは必然かもしれないが、ローカル感が魅力の「B級グルメ」のスケール拡大は、矛盾のようでもある。

ローカル色を保ちながら、大きなイベントを成功に導くスタイルをどう確立していくかは、次回の大きな課題だ。 また一方で、トリオ★ザ★ポンチョスが全国的なパフォーマーに飛躍する予感がある。
せめて振り付けをしっかり覚えて応援したい。